世界遺産、熊野を舞台とした、極上のキャンプとカヌーの自然旅

世界遺産、熊野を舞台とした、極上のキャンプとカヌーの自然旅
ファーストクラスのアウトドア…“なみまくら”

アウトドアをまちづくりに! TOP >  まちづくり観光について  >  体験における負のスパイラル

体験における負のスパイラル

090211.jpg

タイケンの負のスパイラルについて、少し問題定義しましょう。タイケン、体験と、地方自治体や地場産業は体験プログラムに夢中です。観光関連の専門用語では「着地型商品」などともいわれ、現地に到着してから消費する旅行メニューであり、場合によってはタイケン自体が旅行目的となることもあります。

本来、挑戦してみる、学んでみる、試してみるという軽いレベルから、つながってみる、関わってみる、研究してみるといった深い次元まで言葉の意味があったと思われますが、昨今メディアの幼稚化、一般日本人の思考停止状態などが絡み合い、タイケン、タイケンと軽く使われています。

タイケンと、軽く扱われるだけあって、あらゆるサービスの機会提供の「導入部」を安価で効率的に・・・つまり“お得に手軽に簡単に”提供されるものという位置づけに(なぜか)なってしまう。これが第1のマイナス。そしてそこに制限として受け入れ人数や、所要時間などの制約が発生。結果的に複数のタイケンメニューを構成せざるを得ません。構成上二つ三つと増やそうとするのが第2のマイナス

そして結果として、地域にゆかりのないものまでメニュー化されていく。何でここで陶芸やねん?何でこの村でガラス工芸やねん・・・関係性の薄いタイケンが増加し、これがマイナスの3番目。質の均質化を図る結果になり、特化したユニークなものが生まれにくくなる、埋没する・・・提供側の意欲が低下するのが第4のマイナス

第5のマイナスはそんな状態のタイケン群を「まるで、いつでも受入できるかのように」発信せざるを得なくなる自治体広報。こだわりのホンモノタイケンと謳っているホームページの受け入れ先に電話すると、「今やってません」、「受け入れは30人以上!」といった制約を伝えられます。

これがタイケンの負のスパイラル。結果的に単価も低減し、内容もつまらなくなり、地域特性も埋没してしまいます。それがわからないためか、どこの観光ページを見ても「こだわり」「ほんもの」「体験」という言葉のオンパレード。いいのでしょうか?そんな地域で?

真の意味での「こだわり」「ほんもの」「体験」が消えつつあるのではないでしょうか?





コメント(6) | トラックバック(9) |2009年2月11日 07:22

お誂えのカヌー旅ファーストクラスのアウトドアなみまくら

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://asobo.xsrv.jp/mt/mt-tb.cgi/372

この一覧は、次のエントリーを参照しています: 体験における負のスパイラル:

» 字幕スーパーと体験プログラム from アウトドアをまちづくりに!
映画「レッドクリフ」の成功には、登場人物の名称を字幕スーパーとして“2回目以降... [詳しくはこちら]

» 300人を超える体験カヌーの失敗 from アウトドアをまちづくりに!
バカタイケンについて、自身の失敗例を元に考察を続けます。写真は数年間、カヌー・... [詳しくはこちら]

» 着地型商品イコール、体験ではない! from アウトドアをまちづくりに!
体験プログラム、バカタイケンを否定するシリーズです。無思慮な体験プログラム、観... [詳しくはこちら]

» そしてまた、タイケンを求められる from アウトドアをまちづくりに!
先週末はカヌースクールの依頼があり、これはもちろんきちんとした初心者向けスクー... [詳しくはこちら]

» バカタイケン(着地型プログラム)が増えるワケ from アウトドアをまちづくりに!
<1>生活様式ライフスタイルの変化に伴い、 「自然」「生業」が消失しかけている... [詳しくはこちら]

» 体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その1 from アウトドアをまちづくりに!
体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その1 下記をていねいに作りましょう!... [詳しくはこちら]

» 体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その2 from アウトドアをまちづくりに!
体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その2です。前回の基本的なプログラム構... [詳しくはこちら]

» 体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その3 from アウトドアをまちづくりに!
体験プログラム、着地型観光商品の作り方、その3最終回です。これまでの「1」、「... [詳しくはこちら]

» 体験をまとめる、発見を伝える from アウトドアをまちづくりに!
「宇治まちづくり修学旅行」プログラムを実施しました。写真は各種のフィールドワー... [詳しくはこちら]

コメント

気づいてみれば、日本を離れてずいぶんと時間が経ってしまったので、「へぇぇ、そうなのか……」とウラシマな気分で読んでおりますが、だとすると本当に命懸けで歯を食いしばって「こだわりの(この言葉は個人的には嫌いなんですけどね)ホンモノの体験」を提供していた立場からすると、本当にやるせないです。
なんだか、踏みにじられてるような気分になるといいますか。
残念ですね。

といってるだけでは後ろ向きなんで、僕の方でもこの件についてはちょっと本腰いれて研究していきます。
ご教授よろしくお願いします。

Ryuさんへおこんばんわ。

私も「こだわり」という言葉が好きになれません。
同じことを大阪を代表する「ありがとう浜村淳」もいうてました。

さて、今回の体験批判はしばらく連載しようと考えておるのですが、対象をこれまでのようにアウトドアに限らず、産業観光も含んでいこうと思っています。

ですのでちょっと領域が広くなってしまいます。まあ、それでもお楽しみいただけますと、幸いです。よろしくお付き合いのほど。


僕も以前からアウトドアに限らず、観光業全般に関して話をすることが多いので、非常に楽しみです。

今度はじめたプロジェクトでも、なるべく領域をひろげて行きたいと思ってるんです。

いろいろとご相談させて頂くと思いますが、よろしくお願いします。

Ryuさんへ

ご関心を持っていただけ、感謝です。新プロジェクトはそういった啓発もされるのかしら?これは楽しみが増えますね。

体験プログラム、体験観光、着地型観光については、今の日本が抱えている“別の問題”に発展していってしまうかもしれません・・・次回をお楽しみに。


新プロジェクトの計画、どこまで漏らしていいのか僕もよく分かっていないのですが(^^;、口止めはされていないのでまぁ、いいや(笑)

e4は「アウトドア&環境」に関して相当広い範囲を扱う予定です。
アウトドアに関しては他の二人(Gofield森田、OBT内田)が率先すると思うんですが、僕は主に生活、健康、子育ての方に力を入れようと思っていまして。

で、元プロのアウトドアガイドの僕が「生活」を担当するわけですから、「アウトドアで飯を食う」というところも守備範囲に入れたいと思っています。
「アウトドア・ガイドもバス・ガイドも同業だ」と以前から声を大にして叫んでいる僕がそういうことを扱いはじめると、結局狭い「アウトドア観光業」だけじゃなくて、「観光業全般」を対象にすることになるのは見え見え、なわけでして。

モノ書きだけじゃなくて、実際にツーリズム業界向けのワークショップ(以前からやっていたシーカヤック・ガイド向けワークショップを、もっと範囲を広げたもの)なども計画しています。

つきましてはわたなべさんにもこの件はご協力、ご助言をお願いすることになると思いますので、その節はよろしくお願いいたします。

おっ!
当事者から構想の一旦を聞かせてもらいました。うれしいです。
正直なところ新しいサイトを拝見して、「物販」が中心なら、イマイチという感じでしたが、Ryuさんが“そーいうーこと”考えているなら、俄然面白みが増しますね。より楽しみになりました。

ご存知のように弊社では子育てネットワークとも合流しておりまして、そのあたりの「現実」は目の当たりにしています。
また、RyuさんのNZ子育て環境の記事を読むたびに、その差に驚いたりしております。そのあたりの差があるからこそ、探求できるものがあるような気がしますね。


体験における負のスパイラル