世界遺産、熊野を舞台とした、極上のキャンプとカヌーの自然旅

世界遺産、熊野を舞台とした、極上のキャンプとカヌーの自然旅
ファーストクラスのアウトドア…“なみまくら”

アウトドアをまちづくりに! TOP >  まちづくり観光について  >  子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる

子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる

080206.jpg

アウトドアアクティビティー提供者(アウトドア事業者)に対して、安全哲学・サービス哲学を啓発するメッセージを長期にわたって展開し、業界関係者より高い信望を得ているニュージーランド在住のプロ・シーカヤックガイドのRyuさん。

彼より本ブログ「アウトドアをまちづくり」を紹介いただき、幸甚なるエールをいただきました。
「Ryu's LogBook別冊:おっ、これは!(感涙) 」
さて、ぜひ彼の掲載記事をお読みください。そのうえでRyuさんが指摘する【指摘:1】「日本の場合は、どうしても「従業員の個性」よりも、「均質な商品品質」の方を重視する傾向がある。」と【指摘:2】「日々の小さなヒヤリハットを業務にキチンとフィードバックさせられるシステム」の二点について注目していただきたいのです。

この二点はアウトドアアクティビティーに限らず、今回の「子ども農山漁村交流プロジェクト」における農業・漁業体験にもそのまま当てはまるメッセージです。私の指摘する「実施・危機管理マニュアルの作成と開示」は言うまでもありませんが、まず、【指摘:1】「ガイド(個別プログラム運営者)による判断」を優先する体制づくり。これは極めて重要です。

たとえば、同時進行で「収穫体験」を4箇所でスタートしたとして、1グループの20人だけが局地的な天候不良が予測され、ガイドの判断にてプログラムを変更。その結果「農家でのお話し会」となってしまった。これは当たり前のガイド判断であり、参加規模からしてもよくあることです。しかし、この見解を良としないお客さま…それがモンスターピアレンツ(苦笑)を背中に背負う、今日の“学校”の特殊性かもしれません。

実施環境や児童のコンディションなどの見極め、現場監督(ガイド)の判断は最重要であり、そのための権限委譲はしかるべき。まず、それに対する責任をガイドは果たす(かつその上で児童と楽しく交流できる)義務があります。さらにそのことをマニュアルなどで明記し、旅行代理店などを通じて先生方、参加する児童と保護者にご理解してもらう必要があるわけです。おわかりでしょうか?

【指摘:2】におけるヒヤリハットの共有…こちらは子ども農山漁村交流プロジェクト全体として“インシデント・レポート”を、できれば保護者などにもご理解いただくためにインターネットなどで発信すことが必要です。

もちろん、農業・漁業体験が主軸である子ども農山漁村交流プロジェクト、長期宿泊体験活動ですから、アウトドアアクティビティーのように“死ぬかもしれない”リスクはきわめて少ないでしょう。しかし、子ども農山漁村交流プロジェクトを実施・運営される自治体や推進協議会のみなさんにとって、アウトドア関係者の安全哲学、危機管理対策を学ぶことは大いに価値があります。

その意味でRyuさんのブログには、ほかにも本当に示唆に富んだメッセージが多く含まれています。ぜひじっくり読んでいただき、参考にしてほしいと考えています。

● 「Ryu's LogBook別冊 」
●【関連記事(本ブログ)】
●「ふるさと子ども夢学校」になっても募る不安08.07.21
●子ども農山漁村交流、無許可農泊の課題08.03.05
●子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる08.02.06
●食育と食品衛生法の気になる関係08.01.23
●子ども農山漁村交流プロジェクトを活かせるか08.01.05
●修学旅行市場から見た場合07.12.06
●長期宿泊体験活動に期待されるもの07.11.20
●子どもの自然体験におけるリスク07.11.02
●子ども農山漁村交流プロジェクト続報07.09.22
●「子ども農山漁村交流プロジェクト」いやな予感07.09.03


●タグ
  




コメント(6) | トラックバック(6) |2008年2月 6日 07:14

お誂えのカヌー旅ファーストクラスのアウトドアなみまくら

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://asobo.xsrv.jp/mt/mt-tb.cgi/119

この一覧は、次のエントリーを参照しています: 子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる:

» 食育と食品衛生法の気になる関係 from アウトドアをまちづくりに!
農家の軒先で子どもたちと一緒に収穫物を調理して食べる…農村体験の醍醐味はこれに... [詳しくはこちら]

» 08予測4:子ども農山漁村交流プロジェクトを活かせるか from アウトドアをまちづくりに!
本年度よりスタートする「子ども農山漁村交流プロジェクト」と、アウトドア関係、自... [詳しくはこちら]

» モンスターペアレンツ…… from Ryu's Logbook 別冊
■先週月曜日のエントリに、リンク先の『アウトドアをまちづくりに!』様からリンク返しをいただいた。  ◎アウトドアをまちづくりに!「子ども農山漁村交流... [詳しくはこちら]

» 子ども農山漁村交流、無許可農泊の課題 from アウトドアをまちづくりに!
農山漁村での宿泊を義務付けている「子ども農山漁村交流プロジェクト」に限らず、田... [詳しくはこちら]

» 子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる from アウトドアをまちづくりに!
アウトドアアクティビティー提供者(アウトドア事業者)に対して、安全哲学・サービ... [詳しくはこちら]

» 「ふるさと子ども夢学校」になっても募る不安 from アウトドアをまちづくりに!
「子ども農山漁村交流プロジェクト」が発表されて、そろそろ一年が経過しようとして... [詳しくはこちら]

コメント

遅ればせながら、ご紹介ありがとうございます。

子ども農産漁村交流プロジェクト、貴ブログで勉強し始めたところですが、いろいろと問題山積みのようですね。
アウトドア業界にとって大きなチャンスにもなりうるだけに、諸刃の剣という感じがします。
この件、僕も今後も注目しておきます。

これからもよろしくお願いいたします。

Ryuさんへ
コメントありがとうございます。
子ども農山漁村交流プロジェクトは、国民的にまだあまり知られていません。春ごろには話題になるでしょう。
そして確かに「諸刃の剣」。
アウトドア、自然体験関係者にはこれを節目にして、日本独自のサービスへと昇華できればと願います。


モンスターなことを言う人って、その現場の「常識」をわかっていないので、自分の常識の方に引っ張ってきているのだろうと思います。(確信犯?はまた別)
そういう人には事前にインフォームドコンセントの様なものにこちらの常識を書いて、字面だけからでもイメージを理解してもらうのがよいのかもしれないですね。(もうされているのかもですが。。)

sheemerさんへ
ご訪問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、事前に情報開示が必要です。現状では「注意事項」的なものを旅行代理店を通じて学校へ公開されているレベルです。
しかし、これは「免責事項」の確認であり、これでは意味がないですね。参加する本人、児童生徒。そして保護者に対して、理解を深める方法が求められるわけです。
いろいろな意味で遠き道ですわ…

免責の確認も、もちろんモンスター対策としては重要ですよね。
でもおっしゃるとおり、もっと根本的な部分での理解を深める方法、必要でしょうねぇ。
何がいいんでしょう?
父兄、教員を対象にした、事前説明会???
それもなかなか負担の大きな話ですねぇ。
たしかに遠き道……。

いやいや、実は父兄を対象とした説明会。これは説明責任の肥大化に伴い。結構な時間をかけて数回ほど旅行代理店は実施しているのです(小学校では代理店が入らないケースも多い)。

しかし、残念ながら「食物アレルギー」と、「班別自主研修(自由行動)と宿舎の安全対策」説明に終始しているだけ。

アウトドアアクティビティーでは恒例の「危険承諾書」(笑)の提出依頼する程度なんですわ。


子ども農山漁村交流…危機管理を深めてみる