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修学旅行市場から見た場合

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農水省、文科省、総務省連携事業として進行している「子ども農山漁村交流プロジェクト」について、これまで、「リスク」について、「内容的な学習課題」についてなど、つらつら課題を指摘しております。今回はちょっと視点をずらして、修学旅行市場から「子ども農山漁村交流プロジェクト」を眺めてみます。

一般的に小学校の修学旅行は2日から3日間の学校行事とされ、5年もしくは6年生で実施されており、名所観光といった旧来のものから、それこそ農業体験を組み込んだもの、臨海学校などの性格のもの、自然学校の性格の強いものなどさまざまです。

参加費用は比較的安く抑えられており、1万円台〜高くても3万円に届かない金額で実施され、金額の上限については地域の教育委員会が定めているケースもあります。この単価帯というのは現実的に宿泊代金とバスのチャーター代金と考えてまちがいありません。

事実、大手旅行代理店にとって、小学校の修学旅行は「おいしくない市場」となり、中学、高校の修学旅行市場に対して戦略的に取り組んでいるケースは稀です。ですので、小学校の修学旅行市場は地域密着の小型の旅行代理店が取り扱ったりするわけです。

さて、「子ども農山漁村交流プロジェクト」において農水省が試算している推定費用は6泊7日(農家泊)で5万円という試算…うーん…体験プログラム参加費を除いたとしても、旅行代理店にとっては魅力薄です。したがって、従来の修学旅行市場から、このプロジェクトを抜本的にサポートしていこう、つまり送客について「旅行代理店が積極的に斡旋する」というスタイルにはなりにくいと指摘できます。

無論、最終的に120万人、取りっぱぐれのない税金による参加費負担が実現すれば、全体的な市場規模を想定して、それ専門のサービスが出現するかもしれませんが(JA関連企業による積極的アプローチがあるという話も聞きます)。「農泊だから安くつく」というのは先入観であり、「意外と高い」ケースもあります。プログラム費用を含むなら7万円台以上というラインを検討すべきではないでしょうか?そうでないと修学旅行市場はビビッドには反応しないでしょう。無理なら3泊4日程度で抑えるか?

さて、課題をもう少し深めておくと、規模の小さな小学生の市場規模ではありますが、それに依存している産業もあるという事実です。昔から個別の小学校と友好関係を築いてきた、小規模の旅館やホテル、民宿などです。「子ども農山漁村交流プロジェクト」の導入により、学校の宿泊行事はすべて一本化され、農泊を優先されることになり、これらの宿泊サービスは利用されなくなる可能性があります。

観光協会、旅館連盟などにとっては深刻な問題と写るでしょう。おそらく「子ども農山漁村交流プロジェクト」に対して、国土交通省が積極的になれない理由はこのあたりにあると推測できます。

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| トラックバック(6) |2007年12月 6日 07:17

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