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子どもの自然体験におけるリスク

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農水省、文科省、総務省連携事業として進められる「子ども農山漁村交流プロジェクト」に関わる情報を集めております。税金を使って120万人の小学生を、一週間におよぶ長期宿泊体験活動に参加させ、都市農村交流を図ろうというものなのですが、様々な課題が検討できます。

決して「子ども農山漁村交流プロジェクト」を全否定するわけではないのですが、受け入れ農山漁村と小学校双方のニーズをうまく調整しないことには、これまでの“体験至上主義”的な伝統文化の喪失、バカ体験による予定調和的あきらめ気分の増大、地方の独自性消失、先生の負担増などに安易につながりそうで心配しているわけです。

心配といえば…何にもまして安全対策です。自然体験、農業体験が繰り返される…6泊7日にもなると自然災害のことも考えねばなりません。もちろん不審者対策も…昔と違って、悪者は悪所だけにいるのではありません。もちろん安全を強く意識しすぎると、有意義な魅力を軽減させることもあります。

仮に私が、このような長期宿泊体験(5年生40人を6泊7日)運営を担当するとして、もちろん万全の危機管理体制を組み立てた上で、学習効果が期待できるプログラムを作ることは可能です。しかし、それにかかる業務領域は途方もなく広く、きわめて神経をすり減らす仕事になると自信を持っていえます。

実施マニュアルの公開と修正、管理対策、気象変動予測、地域のコンディション変化予測、児童の体調変化、警察・消防、保護者説明、共通認識…こんな複雑な「予測」「備え」を、運営者は淡々とこなさねばなりません。これを農山漁村で進めるわけですので、地域における安全指導者を育成し、独自の安全哲学を徹底するなどの準備が不可欠になるでしょう。

「ひやり、はっと」などの全国事例を具体的に研究・分析しこれを公開していくなどの支援システムも必要となるでしょう。それらをもとに、最新の対策を指導員に普及することも重要です。官僚の皆さんはこのあたり、どのような準備をされているのかというと、どうやらまだまだ…ということです。しっかりしてください。

「子ども農山漁村交流プロジェクト」は、あくまで2008(平成20)年度概算要求に盛り込んだものですから、実現するかどうかは年末の予算編成および国会での予算審議で明確になると考えられています。しかし…次期選挙のための道具・手段とされる場合(深く考えないといけませんね。与野党とも賛成しそうですが…)、一挙に進む可能性が高くなってきました。

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| トラックバック(18) |2007年11月 2日 12:49

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